新たなスターの誕生だ、その名はJuice WRLD(ジュースワールド)。
分かりやすく言うならLil Yachtyからダサいところを抜いてPost Maloneのオルタナさを加えてよりロマンティックにエモくした感じ、って言えば伝わるかな?まぁとにかく僕は彼の楽曲に夢中なんだ。今日はそんなJuice WRLDのことを紹介するよ。
インタビューで「1年前の自分にアドバイスするとしたら?」という問いに対し「Stay Sober(シラフでいろよ)」と答える彼は、シカゴ郊外出身で1998年12月2日生まれ(現在19才)の新進気鋭のラッパーだ。
まずは彼がバズる最初のきっかけとなった”Lucid Dreams”(意味:明晰夢)のMVをどうぞ。
90’sを通過した世代にはNASのネタとして有名なSTING – “Shape of My Heart”使いのビートの上に別れた彼女への未練を歌うこの曲が収録された9曲入りのEP/MIXTAPE”JUICEWRLD 999″(2017年6月発表)は、ロマンティックでエモい歌詞とオートチューンを織り交ぜた歌心のあるフロー、そして彼の育ての親の1人であるプロデューサーのNick Miraと盟友のSIDEPCE(共にProducer Collective”Internet Money”に所属)によるドラマティックなプロダクションが渾然一体となった捨て曲なしの傑作EP/MIXTAPEだ。
この曲がLyrical LemonadeのCole Bennettの目に留まりサイトで取り上げられ、その後Coleが作成した最新作”All Girls Are The Same”のMVで彼は本格的にバズることになる。(実は”Lucid Dreams”がMV化されたのはこの後のこと)
“All Girls Are The Same”はMVのみのプロモーションにも関わらずPitchforkでBest New Musicに選ばれたり、Billbordの100位圏未達曲を評する”Bubbling Under Hot 100 Singles”chartでは最高14位の結果を残す。
そしてMV公開(2018/02/25)直後の3月には彼はインタースコープと$3,000,000(約3億)の契約を結ぶ事になる。
(英語に強くないから間違ってるかも知れないけど)
No JumperやLyrical Lemonadeでのインタビューによると、Favorite RapperにChief Keefを、そしてFavorite AlbumにKanye Westのエモ期の作品”808 & Hart Break”や”My Beautiful Dark Twisted Fantasy”等を挙げるシカゴ育ちの彼は、小学4〜5年生の頃に”Panic at the Disco”や”Fall Out Boy”、”Bullet For My Valentine”などのEMOや”Black Sabbath”などのハードロック/ヘヴィメタルやビートパンクロッカー”Billy Idol”などに夢中になる。また同時に従兄弟や兄弟が勧めてくる”Jay-Z”や”Gucci Mane”,”Lil Wayne”なども一緒に聴いて育ったという。
父親がほとんど家にいないシングルマザーのような家庭で母親からの愛情を存分に受けて育った彼は、ピアノやギターやドラムを習得する傍ら、友人らとのフリースタイルから徐々にラップにのめり込んで行った。高校に入学する頃には真剣に歌詞を書き始め、その後先述のNick Miraと共に数々の楽曲を制作していく。彼のシグニーチャーである恋心を歌うエモーショナルなラップスタイル(彼の言うところの”Alternative Rap”)の原型は1stデモの”Forever”(juice the kidd名義)を聴く限りこの頃から完成していたようだ。
彼はそのスタイルが開花したきっかけはXANAXとの出会いだったと言う。その出会いを「感情の扉を開く贈り物であり呪いのように感じた。」と語る彼はXANAXにどっぷりハマるがその後自身で断薬することに成功(?)する。(ここの訳ちょっと怪しいです。詳しくは後半で。)
そして楽曲の制作を続けいくつかのEPを発表した後、冒頭で挙げた”JUICEWRLD 999″を発表することになりその後は前述のとおりである。
コラボ希望の相手として”Fall Out Boy”や”Billy Idol”(超熱望)、”Kid Cudi”、”Metro Boomin'”、”Ski Mask The Slump God”、”Pierre Bourne”、”FKi”、らと並んで”Horse Head(GBC/THRAXX HOUSE)を挙げる彼は、インタビューでは名前を挙げてはいないが彼のsoundcloudにLil Peepの楽曲が多くRepostされているところを見るとLil Peepにも影響を受けているようだ。(最近は”Day Wave”というヴォーカリスト/マルチ・インストゥルメンタリストがお気に入りらしい。)
既に”Cardo”と数曲のコラボや”Benny Branco”、先述の”Ski Mask The Slump God”、”Pierre Bourne”、”FKi”、意外なトコだと”The Chain Smokers”らと楽曲を制作済みとのこと。そうそう”Lucid Dreams feat. Lil Uzi Vert(Remix)”ってのも既に存在していてインスタストーリーで一瞬公開されたプレビューを聴く限り2人の相性はかなり良いから本格的な発表がとても楽しみだ。
既にメジャーフルアルバム”Goodbye & Good Riddance”の発表を間近に控えた彼は、最近新たに数曲をsouncloudアップしては削除を繰り返していたのだが、昨日?アルバムからの先行曲”Lean Wit Me”(Pro:Nick Mira)をZane LoweのBeats 1の番組で公開したのに続きsoundcloudで公開。
“ドラッグは俺に汗をかかせるが/部屋はどんどん寒くなっていく/天使と悪魔が俺の両肩に見える/俺は今夜死ぬのかって?知ったことかよ、それで終わりかいか?/俺は次のハイを求めてる/俺は終末を求めてる”
というイントロに続き、
“Leanや錠剤を一緒にやろう/俺にハマってるなら一緒にハイになろう/草や酒を一緒にやろう/具合の悪い肝臓を抱えながら”(意訳)
というサビが続きドラッグと死と愛について歌ったバースが続く退廃的なドラッグ賛歌のように聞こえる(ドラッグを辞めたと言っていたと思ってたのだが聞き間違いだったようだ、確かにLucid DreamのジャケではLeanを持っている…)
Lil PeepやFredoの死に対し追悼の意を表していた彼だが、この歌詞に関しては”盛っている”か何かの比喩であることを祈るばかりだ。
と思って記事を書いていたらアルバムが発表されました!
ProduceはほぼNick Mira!というか既発曲が多数含まれたプレデビュー作って感じだけど初めてJuice WRLDの作品に触れる人にはちょうど良い感じだね。個人的にはSIDEPCEのオケももう少し使って欲しかったなぁ。
(追記:Internet Moneyクルー以外のプロデューサーが判明。コラボ済みって言ってたBenny Blanco & Cashmere Cat、Cardoも参加)
とりあえず今から聴きこむから皆も楽しんで!
Juice WRLD – “Goodbye & Good Riddance”
01. Intro (Pro:Don Rob)
02. All Girls Are The same (Pro:Nick Mira)
03. Lucid Dreams (Pro:Nick Mira)
04. Lean With Me (Pro:Nick Mira)
05. I’m Still (Pro:Nick Mira)
06. Betrayal (skit)
07. Candles (Pro:Nick Mira & TazTaylor)
08. Scared to Love (Pro:Mitch Mula)
09. Used To (Pro:Nick Mira)
10. Karma (skit)
11. Hurt Me (Pro:SIDEPCE)
12. Black & White (Pro:Benny Blanco & Cashmere Cat)
13. Long Gone (Pro:Cardo)
14. End of Road (Pro:Nick Mira & )
15. I’ll be fine (Pro:JRHitmaker & Nick Mira)
最後に2回しかやってない(?)というライブの動画を貼っておくよ
Juice WRLD
IG: @juicewrld999
TW: @JuiceWorlddd
SC: uiceheidd
YT: Juice WRLD
GS: Juice-wrld